人が見たくないって思う「本当の現実」を教えてくれるスゴイ本に出会った!!
ぼくは、成功本や自己啓発本をたくさん読んできたけど、この本は180度違う視点で書かれている。
今の時代「実力社会」になってきたので、努力して「実力」を身につければいいって、信じている人には衝撃的な本だ!!
本の題名にあるように、
人生は、「運」でもなく「実力」でもなく、「勘違いさせる力」で決まる!!
この記事の目次
本日の読書「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」
「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」ふろむだ(著)
著者:ふろむださんとは
のべ数百万人に読まれたブログ「分裂勘違い君劇場」の著者。
多様な業務経験を活かして、主に仕事論などの記事で人気を博す。
リアルでは複数の企業を創業し、そのうち1社は上場を果たす。業務としては、プログラミング、設計、仕様定義、企画、マーケティング、採用、アートディレクションなどを経験。
「実力がある」ではなく「実力があると周囲が錯覚する(錯覚資産)」
「錯覚資産」→「人々が自分に対して持っている。自分に都合のいい思考の錯覚」は、一種の資産として機能するということ。
「実力がある」から、よいポジションを手に入れられるのではなく、「実力があると周囲が錯覚する」から、よいポジションを手に入れらているという部分が大きいのだ。
「錯覚資産」という考え方は、言われてはじめて気がつけた。
もっと早くこの思考をもって、動けばよかったと感じた。
- 個々の成功は運次第だとしても、成功確率を上げる方法はある。
- 実際に、成功がほとんど運次第なら、その現実を直視せずに、たいして効果のない成功法にしがみついても、成功確率は上がらない。成功がほとんど運次第だという現実を踏まえたうえで、成功確率を上げることに徹したほうがずっと効率がいい。
- 「成功は運次第だと認めたくない」という自分の感情と、ちゃんと向き合わないと、判断がゆがんでしまう
『成功は運次第だと認めたくない』って、これはホントに認めたくないって思っている自分がいる。
この感情って、無意識だから、この本に出会わなければ、向き合うことすらできなかった。
学生と社会人では人生ゲームのルールが違う
「ハロー効果」→ある対象を評価をする時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる現象のこと
たとえば、「東大出身」と聞くだけで、「東大=仕事ができる人」という先入観をもってしまうこと
学生と社会人では人生ゲームのルールが根本的に異なる。
受験勉強では、思考の錯覚の入り込む余地は少ない。
ハロー効果のおかげでテストの点数がよくなったりはしないからだ。
子どもの頃から、学校で習うのは「学生のルール」であって、「社会のルール」は教えてもらえない。
自分で経験して、学んでいくしかない。
でも、多くの人たちは、「社会のルール」を「学生のルール」の延長線上にあると思ってしまっている。
その結果、努力する方向がまちがってしまい、がんばってもがんばっても「報わない」となってしまう。
一般的には、成功・失敗を決める要因は、こんな感じになる。
学生時代は、成功するかどうかは、運と実力だけで決まる。
しかし、ほとんどの社会人の場合、成功・失敗を決める要因は、こんな感じになる。
社会人の仕事の多くは、受験勉強よりも、はるかに不確実性が大きく、運に左右される変数が多いし、錯覚資産の多寡で結果が大きく左右されるからです。
つまり、学生と社会人では、ゲームのルールが根本的に異なるのだ。
人は、成功する要素をほとんどが「実力」で決まり、あとほんの少し「運」で決まると思っている。
「努力は報われる」ということばがあるように、実力をつければ結果はついてくると考えがちだ。
でも、実際の社会は、実力はもちろん必要だが、割合は小さく、「運」と「錯覚資産」の割合が大きい。
思考の錯覚は自覚できない
「この人の起業した会社は上場した。だから、その人の言っていることは正しい」
この「だから」は、まったく論理的ではない。この前提から、この結論は導けない。
こんなもの、ハロー効果以外の、なにものでもない。
しかし、これが錯覚だとわかっても、私の言っていることが正しいかのように聞こえる感覚は、抜けないはずだ。
それが、思考の錯覚の魔力なのだ。
頭では、「直感が間違っている」ということを理解しても、
直感は、「直感が間違っている」ということを認識できないのだ。
直感は、「実際に正しいこと」ではなく、「直感的に正しいと思える間違ったこと」が、正しいとしか思えないのだ。
だから、錯覚資産は、それが錯覚だとばらしてしまっても、効果が消えないのだ。
思考の錯覚は、自覚できない。
「自覚できない」という特性が、錯覚資産を、極めて優秀な武器にしているのだ。
この本で学んだ大きなポイントのひとつ。
錯覚資産は自覚できないからおそろしい。頭では違うってわかっていても、こころでは認識できず、無意識に影響を受けてしまっている。
頭では「『影響をうけること』がわかっているから、ぼくは大丈夫」と頭で認識していても、影響を受けてしまっている。それに気がついていないことが、おそろしい。
判断が難しいとき、直感はアテにならない
判断が難しいとき、人間は考えるのを放棄して、直感に従ってしまう。
しかし、判断が難しいときこそ、直感はアテにならない。
なぜなら、判断が難しいときに直感が出す答えは、思考の錯覚に汚染されていることが多いからだ。
だから、判断が難しいときは、「思考の粘り強さ」が決定的に重要になる。
「思考の粘り強さ」がない人間はが、難しい問題について考え抜くのを放棄して、思考の錯覚の泥沼に沈んでいくのだ。
自分のことはわかりづらいが、他人を見ているとよくわかる。
人は悩んでいるときほど苦しいことはない。
だから、「エイヤー」でもどちらかに決めて、「悩むこと」をやめたいのだ。
自分で決められないから、「占い」に決めてもらったり、「他人」に決めてもらったり、「世間」に決めてもらったりして、「しかたなかった」ってことばで終えようとする。
ぼくも悩んだ時は「直感」を信じればいいと思っていた。
しかし、そこに「思考の錯覚」が潜んでいたのには気づかなかった。
「自分で学歴で判断している」ということを「認めたくない」
成功の主要な要因が運であるということは、「サイコロを振る回数を増やさないことは、成功確率はなかなか上がらない」ということを意味する。
「成功は、運よりも、実力によって決まる」という思考の錯覚の有害性は、どんなに強調しても、強調しすぎることはないのである。
これも納得だ。
いくら実力をあげようと努力して、「実力」をあげることだけに集中するより、数多くの挑戦をすれば成功する可能性は高くなる。
多くの人は、「自分は、学歴なんかで人を判断しない。本当の実力を見抜いて判断しているのだ」と信じているが、実際には、思考の錯覚によって、無意識のうちに学歴で人を判断している。
ここで重要なのは、ほとんどの人は、「自分が学歴で判断している」ということを、「認めたくない」ということだ。
自分が無意識のうちに学歴で人を判断しているのにもかかわらず、それを認めたくなくて、無意識のうちに、ごまかそうとするのだ。
こころの奥を見透かされているようで、読んでドキっとした。
「学歴で人を判断していない」ってぼくは思っているが、確かに少なからずも判断してしまっていることは間違いない。
「自分が学歴で判断していることを『認めたくない』って、無意識にごまかそうとしている」
認めたくないだけでなく、ごまかそうともしていた自分に、この文章を読んではじめて気がついた。
現実世界は、「実力が正しく評価される健全でフェアで気持ちのいい世界」なんかじゃない。
思考の錯覚の泥沼の中で、錯覚資産という卑怯な武器で殴り合う、油断のならないジャングルなのだ。
言い切っているのが、読んでいて気持ちがいい。
感想のまとめ「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」
この本は、「勘違いさせる力」について終始書かれた本だ。
感動するとか、勉強になったとか、それよりも、「あ〜、確かに〜」って、多くの人が意識できていない心の中にあることを言語化してくれている本だ。
「努力に勝るものはない」と思っていたい自分がいた。そうでなければ、いくら努力しても報われないからだ。「勘違いさせる力」を認めたくないから、それには目を向けていなかったことがわかった。
それによって、判断が本質からズレてしまっていることも多々あったと、振り返ると気がついてしまった。
読みやすさ ★★★★★
内容 ★★★★★
オススメ度 ★★★★★
イラストや図が多く用いられ、文字も大きめなので、読みやすく親しみやすい文章となっている。
難しいことをわかりやすく、誰にでも興味がもてるように表現する本の書き方が、「人に教え方」の勉強にもなった。
社会人が読むと、実に納得してしまうことばかり。若い人は今のうちに読んでおくと生き方が変わる!
社会人の本当のルールが学べる本。
追記:2018/09/05
「勘違いさせる力」本がガッツリ5章分、Webで無料で読めます!
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