「魔法をかける編集」藤本智士→【感想】メディアの考え方が180度かわってしまう本!

田舎や地方のメディアって、バカにしていたところがあった。

「そりゃ、東京のメディアの方が新しい情報だし、そこ押さえておけば全部わかるでしょ」

って思っていた。

 

本日の本は、その考え方がガツン180度ひっくり返されてしまう本だ!

 

ぼくは、今すぐ秋田の地方紙を読みたくてたまらない。

 

 

僕たちは、気づかないうちに、身の回りにもたくさん「メディア」をもっていて、『編集』という魔法をつかうことによって、生活をよりたのしいものに作り変えていくことができる。

この本は、それを教えてくれる。

 

ブログをやっている人、人やお店のブランディングを考えている人にも、モノの考え方が変わり、様々な可能性を感じることができるオススメの本だ。

オススメ度★★★★★

 

(株式会社インプレスさんより献本いただきました。)

本日の読書「魔法をかける編集」(しごとのわ)

「魔法をかける編集」藤本智士(著)

藤本智士さんとは

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1974年生まれ。兵庫県西脇市出身。
秋田県発行のフリーマガジン『のんびり』のほか、吉本興業発行の『おおらかべ新聞』など、編集を軸にローカルデザイン を考える事例が話題に。編集・原稿執筆を手がけた『ニッポンの嵐』は、発売4日で20万部を超える大ヒット。近著に『ほんとうのニッポンに出会う旅』(リトルモア)、『BabyBook』(コクヨS&T)など。(※KIITOより引用
 

人は誰しも魔法をかける編集者(魔法=編集力)

  • 編集力とは「メディアを活用して状況を変化させる力」。つまり、編集というのは手段であって目的ではない。
  •  メディアやイベントを作ることよりも、作ったあとに世界がどう変化するかのほうが大切。

週刊誌やファッション誌の編集者が、雑誌をつくることだけを、狭義の「編集」とするならば、「メディアを活用して状況を変化させること」を広義の「編集」と考える。

 

著者の藤本さんが考えられる「メディアの使命」とは、「伝えること」

 

あなた自身がどんな服を着て、何を身につけ、どんなものを食べ、誰と付き合い、何を話し、どんな行動をとるか。その一挙手一投足が、あなた自身からの発信であり、それはもはやあなた自身がメディアなんだ。

つまり、誰しもが「情報」を発信していて、その人自身がメディアなので、誰しもが「編集者」なんだ。

ぼくは、本の冒頭部分を読んで、一気に自分ゴトとして、この本を読むことができた。

 

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【魔法をかける編集】プロの素人

  • プロの素人として誰も文句が言えないところまでやりきってやろう。素人だからこそ突破できることがあるはずだ。

「プロの素人」って、言葉にやられた。

どこの世界にもプロがいて、プロにはかなわないって、どこかあきらめている部分があった。

しかし、誰しも「素人」として突き抜けて、「プロの素人」にはなれる。

 

プロと同じ土俵で戦うのではなく、自分で土俵をつくって、自分にしかできないことがあるってメッセージ。

 

  • 情報過多な都会で、オシャレだとかカッコイイとかあたらしいとか速いとか、相対的な価値に惑わされることなく、ローカルな絶対価値を発信し続けることが何よりも大切だった僕は、自分の目指すフィールドは地方にあると確信していった。

東京の情報が、最新の情報で、それが重要だって思っていた。

でも、東京から発信されている情報の多くは「相対的な価値」の情報発信だ。

 

ぼくは、「相対的な価値」に振り回されていた。

 

東京には情報があつまっていて、それが正しくて、ローカル(地方)の情報は古いとさえ思っていた。

 

「相対的な価値」の情報は世間の流れを知るうえでは、必要な情報のひとつではあるけれど、ローカル(地方)には『絶対的な価値』の情報がある。

その「絶対的な価値」を、ぼくは「東京の情報があるから大丈夫」という色メガネをかけて、ローカルの情報を見てしまっていた。

 

「情報誌にしない」という強い思い

  • 「Re:S」という雑誌を、情報誌にしない、という強い思い。いわゆる『情報』というものからできるだけ離れることを大切にしていました。
  • いわゆる情報を載せてしまうことで、伝えたいことの本意を、単なるその土地の事例にしてしまいたくなかった僕は、それが広島のことであれどこのことであれ、それはあなた自身の物語であるということを表現したかった。だからこを僕は意図的に情報から離れたのでした。

はじめて著者の藤本さんを知ったときに、関西の人がなぜローカル雑誌しかも『秋田』の雑誌をつくっているのかわからなかったし、その雑誌に興味すらもてなかった。

 

しかし、この文章を読んでわかった。

 

『あなた自身の物語である』というところに、こころが大きく揺れた。

 

 

どんな場所や仕事の話であれ、『あなた自身の物語である』ならば、どんなことも書けるし読むこともできてしまう。この気づきはめちゃくちゃ大きい。

 

ぼくはその視点がなかったので、地方紙や地方番組などは「ボーって、あまり関係がない」って思考停止していた。

もったいなかった。

 

いろんな可能性がひろがった。

 

  • ヒラクさんの言葉「『とりあえず短期的にPV数稼げればいいや』という狭い視野ではなく、『未来の僕たちへの贈り物』になるような素敵なメディアに育てていってくださいね。」
  • ウェブメディアにつきまとう「バズらせることの正義」の彼岸に行きたい 

目先のPVをねらっているぼくにとっては、鈍器でうしろから思いっきり叩かれた気分だ。

 

目的と手段をまちがないようにしたい。

 

ぼくも「バズらせることの正義の彼岸に行きたい」って、言うレベルに、はやくたどり着きたい。

そうありたいと強く思う。 

 

【魔法をかける編集】感想まとめ

キングコング西野さん「革命のファンファーレ」、ホリエモン「多動力」、SHOWROOM前田さん「人生の勝算」など、時代の変化を知らせる本が続々と出版され、ぼく自身常識のアップデートをさせてもらい、これから生きていくうえでのヒントをたくさん教えてもらい、考える時間が持てた。

 

そんなタイミングで、「魔法をかける編集」を読んでしまった。

 

キングコング西野さんたちのメディアが東京発信であるならば、著者の藤本さんのこの本は、まさにローカルメディア

 

大きな東京のメディアの力で時代のムーブメントを感じさせてくれるのが、ホリエモンやキンコン西野さん。それに対して、ローカルメディアで絶対価値を伝えようとする著者の藤本さん。

その対極にある二つから、ぼくは学ぶことができ、「魔法をかける編集」に心をもっていかれた。

 

ぼくにはそもそも「東京」「ローカル」という視点がなかったので、「メディア」=「東京」だと思っていた。

ぼくは「ブログ」というメディアや、「飲食店」というメディア、そして「ぼく」というメディアをやっていて、目指す方向は「東京」だと無意識に思っていた。

 

だから、苦しかった。

 

 

この本を読んで、その苦しみから解放された。

 

ぼくが目指したいのは「東京」ではなく、「ローカル」だ。

 

ぼく
この本はメガヒット!ぼくのように、どこか東京に憧れを抱いてしまっている田舎者に、この本を届けたい!あなたには、あなたにしか伝えられない価値がある! 

 

藤本さんが作られている雑誌がネット上で読める。

→秋田の雑誌「のんびり」

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「魔法をかける編集」藤本智士(著)
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