【感想】「マーケティングとは『組織革命』である。」森岡毅→一人のサラリーマンでも会社を動かすやり方を学ぶ!

マーケティングとは「組織革命」である。森岡毅

一人のサラリーマンでも、会社を動かすことができる!

 

マーケティング初心者にオススメ本「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 」

をかいた森岡毅さんが、組織マネジメントの本を出した。

 

森岡さんは、USJをV字回復させた。

社長でもないのに、どのように組織を動かしてUSJを劇的に変化させたのか気になるところだ。

 

この本は、「ヒト」の力を活かす「組織」をつくるための本質と、一人のサラリーマンでも「組織」を動かす起点になるための秘訣の2つを伝えることが目的の本だ。

本日の読書「マーケティングとは『組織革命』である。」森岡毅

「マーケティングとは『組織革命』である。」森岡毅

 

 

<組織革命>リーダーは冷徹でなければならない

「人が緊張感をなくラクに過ごせる組織」は遠からず滅びます。

本当に優しくあるためには、リーダーは冷徹でなければならない。

それこそが規模の大小にかかわらず、人に責任を持つならば誰しもが備えるべき覚悟ではないでしょうか。

「本当のやさしさ」って何だろうって考えることがよくある。

 

「その人からどう思われたい」って、自分のことをどう思われるのかを基準に考え行動するのではなく、

ただ「その人のことを想って」行動することが本当のやさしさ。

 

「その人のことを想って」行動した結果、たとえ相手から「この人冷たいなぁ」「きびしいなぁ」と思われようが、結果的にその人にとって「その人の為」になるのであれば、それが「本当のやさしさ」だとぼくも信じている。

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コミュニケーション不全の原因

コミュニケーション不全の組織に共通して見られる典型的な現象は、「上下関係の縛り」が激しいこと

上下関係があるが故に、言いたいことが伝えられず、コミュニケーション不全となってしまい、組織がうまくまわらなくなってしまう。

 

「年齢差」

呪われているのは「下」だけではない。

「上」も同時に呪われている!本来、腹を立てる必要はないはずなのに「腹を立てる」理由、つまり先輩にとっても不必要なストレスを自らつくり出してしまっているのです。

上下関係の害悪は、自分より「下」と思っている人が対等のことをしただけで不必要に腹がたつことです。それは、「自分が上である」という前提にたつせいで起こる自家中毒。最初から対等だと考えていれば、何のストレスもプレッシャーもありません。

「下」の立場の人が、「上」の立場の人によって、行動が制限されているように感じることはわかる。

しかし、その逆については意識することが少ない。

 

「自分が上である」と思うがゆえに、腹がたってしまっていることに気がつくことができれば、「上」の立場の人自身の接し方は変わってくるのではないだろうか。

 

「役割差」

社長と社員は役割が違うだけで対等な存在

どちらの方が偉いとか、偉くないとか、役割の違いを優劣や上下で捉えると、お互いに対等にコミュニケーションができなくなる呪いに支配されてしまうからです。

社長と社員は役割が違うって、若いころにはわからなかった。

いざ自分が上の立場に立った時、ことばの意味が理解できた。

 

コミュニケーションがうまくいっていない部下との接し方のヒント。

 

肩書敬称を完全にやめさせました。

私は昔も今も、新入社員を「◯◯さん」とすべて「さん」付けで呼びますし、私のことも同様に「森岡さん」と呼んでもらいます。

役割の違いがあるだけで、その存在はお互いにプロ同士、対等の関係ですから当たり前です。

具体的な変化を起こすための「行動」が書かれていることはありがたい。

人は、自分が発したことばを自分が一番聞いているので、その人の呼び名をなんて呼ぶのかで、お互い関係性は変わってくる。

 

人間の本質とは「自己保存」である

  • 人間の脳は、動物の本能として「変化を拒むようにできている」
  • 緊張の正体は、脳が身体にかけるブレーキであり、「変化を拒む本能」
  • 人間の本質は「自己保存」

この本で、何度もでてくるフレーズが、「人間の本質は『自己保存』」だ。

 

人の本質に立ち返って、モノゴトを考えると原因が見えてくる。

 

大きくは「社会」、小さくは「家庭」や「友人関係」でしょうか。本当は組織そのものの存在のためではなく、自己保存の目的のために組織をつくったり属したりしているのです。組織について明瞭に意識しておくべきことは、組織存続を最上位の目的に掲げているその組織を構成している最小単位は、本当は個々の自己保存を最上位の目的に掲げていることです。

つまり組織と個人は利害相反の関係性にあることになります。

 

自然状態で利害相反である以上、その利害のベクトルをできる限り同じ方向へそろえる人工的な工夫が必要です。その点を意識せずに放っておくから組織は大変なことになります。

 

全ての個人がそれぞれ取れるリスクの範囲において、「自己保存」と「組織の利益」の間でバランスを取っている。

自己保存の目的のためにつくった「組織」という認識を忘れてはいけない。

 

つい組織に属していると、建前上「組織を守ることが大事!」ってなりがちだが、潜在的にその前提に「自己保存」がある。

 

それを理解しておかなければ、いくら「組織のため」と言っても、自分を守れないことなら、うまく進まない。

組織革命【組織と自己保存】

<組織革命>組織づくりの本質とは

「組織づくりの本質とは何か」と問われれば、「自己保存の本能を逆手に取ること」

「変わるための必然をつくる」ということ

この本で一番実行したいと思ったこと。

意識できたことがおおきい。

 

具体的に自分たちの場合、何ができるのか考えていきたい。

 

人は自己保存のために変化を嫌う生き物ではあるのですが、生存確率を高めるためには好ましくない行動でもあえて行う自己保存の生き物でもあるのです。

これも具体的行動を考える上でのヒントにしていきたい。

 

組織にとって正しい行動を取ることが、個人としての自己保存を実現するように仕組みを変えるのです。

人間の行動を変化させるには、個々人の自己保存のエネルギーを上手く活用するべきです。そのために個人と会社の利害を一致させる「構造的な仕掛け」が必要です。

会議とは「人を働かせるための儀式」

会議とは「人を働かせるための儀式」

人間は人前で恥をかきたくない、組織の中でよく思われたい、なぜならば、組織の中での自分の信用の向上は生存確率を高める自己保存に強く感応するからです。

その特性を理解しておけば、会社にとって正しく人を動かすための手段として、会議を非常に有効に活用できるのです。

より有意義な「会議」にはどうすればよいのかということをよく考える。

「自己保存」を意識した仕組みを取り入れたい。

 

会議によって「意思決定を”見える化”する」ことは非常に有効です。

誰がどこで何を決めているかわからない組織は、実は誰もが公に恥をかかなくて済む仕掛けになっているのです。

これもぼくの組織ではできていなかったことだ。

 

「決定」していたとしても、決定者に無意識に「無責任」にさせてしまう仕組みをつくってしまっていた。

 

<社内マーケティング>「下」から提案を通す

提案を通すことが苦手な人に共通するスキル不足は、まず「自分の視点でしか物事を視ていないこと」です。総じて、自覚無しに視野が狭すぎるのです。自分の言いたいことだけで頭が一杯になり、相手のアジェンダをほとんど意識して考えることをしない。

もっと具体的には、集中して相手のアジェンダを推理・洞察する「時間」をしっかりと確保していないのです。

これは提案を通す時だけでなく、人にモノを伝えたいときに共通することだ。

 

たいがい相手に話をしても伝わらないときは、自分視点でのモノの言い方をしている時だ。相手の視点にたって、「〜言われたどう思うのかな」って考えることができたなら、選ぶことばも変わってくる。

 

必要なのは、自分に矢印を向ける覚悟

プロとして成功するためには真っ先に必要なのは、自分に矢印を向ける覚悟です。会社が理解してくれないのは、自分の力が足りないからだと、まずは認める。

文句を言うだけで思考や行動が停止する人とは違って、矢印を自分に向ければポジティブな変化が起こります。何が足らなかったのか?次はどうすれば良いのか?と。自分自身が学んで成長するチャンスを得ることができるのです。

胸に刺さることば。

 

景気や社会のせいにしていはいないだろうか?

会社やスタッフのせいにしてはいないだろうか?

 

書評のまとめ「マーケティングとは『組織革命』である。」

一人のサラリーマンでも組織を変えることができる。

マーケティングの技術を社外ではなく、社内に活用し組織革命を起こす。

 

  • 人間の本質は、自己保存。
  • 組織づくりの本質は、自己保存の本能を逆手に取ること。

 

ぼくは無意識に「自己保存」によって、壁をつくり自分を制限してしまっていることに気がついた。

リーダーとして行動するとき、相手の「自己保存の本能」を意識することによって、伝え方が変わってくることを認識できた。

 

この本を読んでもうひとつ思ったことは、

ぼくはラーメン屋という小さな場所で、毎日接する人は限られている。

その中で、この本を読むことによって、最先端企業の組織のあり方や人の接し方を学べることがありがたい。

 

大企業やビジネスの最先端でたたかっている人とは、フィールドが違うところでぼくはビジネスをしていると、どうしても遅れてしまう部分がある。

この本によって、著者の森岡さんの視点でモノゴトを考えられることに、読書のありがたみを痛感した。

 

ぼく
上司でも部下でもどんな立場の人でも、今すぐ活かせる「組織作り」の本質を学べる。「組織」についてひとつ上の視点で考えることができる本です!

評価は★★★★☆にしたけど、残り☆は本のボリュームが少し多く、内容が初心者ビジネスマンにはわかりにくい部分もあるので★×4にしたけど、内容は◎!!

勉強になるオススメ本!

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「マーケティングとは『組織革命』である。」森岡毅
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