【感想】「あの青い空に向かって」佐伯康人→障がい者施設に自然栽培を広げ社会を変えていく!

無農薬、無肥料で農作物を育てる。

農薬を使わないだけではなく、肥料もつかわないのだ。

 

それが、自然栽培

 

よく聞く「オーガニック」というのは、化学的な農薬や肥料を使わず、有機肥料で土づくりが行われ作られたものを有機農作物(オーガニック)と呼ばれる。つまり、規格に沿った農薬や肥料は使われている。

自然栽培は、さらにその上をいく、無農薬・無肥料だ。

 

ぼくは、はじめて自然栽培を知ったときは、まるで手品を見ているような、不思議な感覚になった。

 

その自然栽培を障がい者とともに事業として行い、全国的にその活動を広げようと、自然栽培の伝道師として、1年の半分以上を全国を飛び回っている人がいる。

 

それが、今回の本の著者の佐伯康人さんだ。

 

この本は、佐伯康人さんの生い立ち、障がい者との向き合い方、自然栽培への取り組む背景など、佐伯康人さんの生き方を描いた本だ。

本日の読書「あの青い空に向かって『障がい者と農業』新しい関係への挑戦」

「あの青い空に向かって『障がい者と農業』新しい関係への挑戦」佐伯康人(著)

 

佐伯康人さんとは

1967年、北九州市生、高校時代からバンド活動をはじめ、90年NHK「BSヤンクバトル」四国大会に優勝し全国大会に出場。

音楽でメジャーデビュー(WIZKIDS)

92年にボーカリストとしてメジャーデビュー(バンド名:WIZKIDS)


(↑ボーカルが佐伯さん。めっちゃカッコイイ!!)

 

実際にデビューすると、レコード会社や事務所とのしがらみに苦しみ、純粋に音楽をやれる状況ではなかったので、30歳くらいのときに音楽をやめ、東京をあとにする。

障がいをもつ三つ子の父親になった

愛媛県松山にもどり、奥さんが妊娠し、7ヶ月目半に急にお腹が張り、医者から「3人とも障害が残るだろう」と言われ、一気にどん底へ。

しかし、同時に、「この子たちを社会で幸せにするのが自分の使命なんだ」希望がうまれた。

佐伯康人さんの家族

本の表紙にあるご家族の写真

3人の子どもの生活とリハビリをすることが大変で、そんな生活を見かねて、地域に「三つ子ちゃんを守る会」ができた。

50人くらいが交代で、無償で家に通ってくれて、サポートをしてくれた。

 

サポートしてくれているおばちゃんが言った。

「自分は今日夫婦喧嘩をして、すごいイライラしてたけど、三つ子ちゃんたちを見ていたらね、イライラ、ムカムカが消えたんですよ」

 

 

佐伯さんは、そのひと言で、気づいた。

「この子たちは、そこにいるだけでみんなを幸せにする力を持っているのではないか」

 

 

障害を治すことばかり考えてたけど、障害があってもなくても、支え合うような社会をつくればいいんじゃないかと佐伯さんは考えた。

 

佐伯さんは世間に助けられ、地域コミュニティの大切さを痛感された。

→佐伯さん一家の子育ての動画

 

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「自然栽培」と出会う

佐伯康人さんは、お子さんが生まれてから、彼らの将来を考えて障がい者の人たちがどんな環境の中で生活をするのかを調べていた。

障がい者の給与:月給3000円の現実

あるお菓子の箱を組み立てる作業所に見学にいったとき、

給料はどれくらいですか?」と尋ねたら、

3000円です

 

日給だと思った給料は、月給だった。

 

佐伯さんは、疑問と憤りがふつふつと湧き上がった。

 

「障がい者が意欲を持って、充実した気持ちで働けるにはどうしたらいいか」

「もっと収入が得られるようにするにはどうしたらいいか」

 

その思いでいろいろ試行錯誤でチャレンジした結果、たどり着いたのが農業だ。

自然栽培との出会い

佐伯康人さんの自然栽培の畑

佐伯さんの自然栽培の畑(愛媛県)

キャベツの栽培をしてみると、キャベツにつく青虫を退治するためには驚くほど大量の農薬が必要で、葉っぱが白くなるほど散布しなければいけない。

その農薬をつかったキャベツは食べられない。

 

それから、農薬を使わない農業はできないものかと考え、たどり着いたのが、

木村秋則さん「リンゴが教えてくれたこと」という本だ。

木村秋則さん

木村さんは、何度も何度も失敗を繰り返しながら、無農薬、無肥料でのリンゴ栽培を成功させた方だ。

 

それをきっかけに自然栽培に取り組んだ。

 

自然栽培の農作物は、高く販売することができるので、障がい者への賃金もあげることができる。

農業こそ、障がい者にもっとも向いた職業

農業を営む人を「お百姓さん」と呼ぶことがあります。

農業には「百=たくさん」の仕事があるからそういわれるようになったと聞きました。また、農作物を作って(一次産業)加工して(二次産業)販売する(三次産業)ということで、農業は「一+二+三」で六次産業であるともいわれています。

畑を耕す。種を植える。苗を植える。水をやる。見回りをする。収穫する。箱を並べる。箱詰めをする。ラベルを貼る。運ぶ。検品する。販売する。……。

細かく分ければいくらでもあります。障がい者は自分の得意なことをやればいいのです。

ぼくは「農業こそ、障がい者にもっとも向いた職業だ」という結論にたどり着いたのです。

農業は、自然の中で行われるのが、またさらに良い。

虫や植物の生命を感じ、土を感じ、地球を感じる。

 

そこで感じること、学べることは計り知れない。

佐伯康人さんが立ち上げた農福連携「自然栽培パーティ」とは

自然栽培パーティ佐伯康人さん

「農業、それも自然栽培と福祉は相性がいい」

佐伯さんが、自然栽培の農業と福祉をあわせた農福連携の活動を全国に広げる活動団体「自然栽培パーティ」を立ち上げた。

 

自然栽培パーティは、21015年に8つの施設からスタートして、今では100くらいの団体が参加し、どんどん広がっている。

 

佐伯さんが作られた自然栽培の野菜は下記通販サイト(佐伯さんのサイト)から購入できる
メイドイン青空

 

 

書評のまとめ「あの青い空に向かって『障がい者と農業』新しい関係への挑戦」

人は誰しも同じ人生を歩むことはなく、どの人の人生の歩み方も学びとなると思っている。

 

佐伯康人さんの生き方は、尖っている。

  • 音楽が好きで、メジャーデビューまでしてまう。
  • 三つ子の障がい者の子どもを授かる。
  • 無農薬・無肥料の自然栽培に取り組んでいる。
  • 障がい者が今まで以上に稼ぐことができ、充実した労働環境をつくっている。
  • その農業と福祉の仕組みを全国に広めている。

 

どんな困難にぶち当たろうとも、自分が信じた道を突き進み、常に学び続け、しあわせの輪をどんどん広げていくその姿が、うつくしい。

 

ぼくは、人生で成功するために近道があるのではないかと、いろんなセミナーに行ったり、答えを本にも求めたり、上に上にどこか答えがあるのではないかと求めてしまう。

 

佐伯さんは違う。

 

人生には近道はなく、答えもない。

答えは自分でつくっていくものであり、学ぶべきことは特別なところにあるのではなく、目の前にある。普段、生きている目の前や足元に学ぶべき、感じるべきことがある。

 

それを佐伯さんは教えてくれた。

 

ぼく
自然栽培、障がい者福祉事業の方はもちろんだけど、佐伯康人さんの生き方はどんな人にもこころに響く!

 

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