「若い人たちの価値観がわからない」って、今の若い人たちを「やる気がない」「欲がない」って思っていることはないだろうか?
若い人たちを自分たちの壁の向こう側にいる人と思っていないだろうか?彼らを価値が低いと思っていないだろうか?
時代は動いている。
時代をつくってきた僕らの壁の向こうに若い人たちがいるのではなく、逆に、僕たちが壁で囲われてしまっていることに気がつける本だ。
若い彼らの可能性に気がついていない僕たりが、時代に取り残されているのだ。
この記事の目次
本日の読書【モチベーション革命】
【モチベーション革命】本を選んだ理由
人のモチベーションについて知りたかったから。しかも、題名がモチベーションではなく、モチベーション「革命」とあったので、何が「革命」なのか気になった。
尾原和啓さんとは
1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタートし、NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab、取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業などを歴任。現職Fringe81(執行役員)は12職目になる。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Man Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。(引用:ホームページより)
【モチベーション革命】乾けない世代
- あなたは生まれたときから「ないもの」がない。だから何かが欲しいと「乾けない」。だから、あなたの世代のことを「乾けない世代」と呼ぶことができます。
- 人間の欲望というのは、「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つからなります。
団塊世代以前は前の2つ、「達成」「快楽」を強く欲しました。汗水垂らして頑張って、高い目標を達成する、そして、そのごほうびとして、美味しい料理を食べ、ワインをのみ、きれいな情勢と一夜を共にするなどの「身体的・心理的・社会的な快楽」を味わうことが幸福のカタチでした。
「乾けない世代」は、うしろの3つ、「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を重視します。「自分が頑張る意味が持てるもの」に「自分が好きな人たち」と「とことんハマる」ことを重要視する。金銭や物理的な報酬とは関係なく、『自分の好き』を追求する。
ぼくたちが学生の頃、1円でも多く稼ごうと必死にアルバイトをしていたのに対して、今のアルバイトを見ていると、お金に執着してバイトしている人が非常に少ない。
「お金を欲しいけど、そのために、何かを犠牲にしてでもは働きたくない。」
それは、まさに「乾けない世代」だ。
お金やモノに困っていなくて、満たされていて、そこを求めていない。
満たされていないのは、「こころ」。
『自分の好き』がわかっていて、それを追い求めているなら、良いけど、それすら見えていない人が多い。
見えていないから、そこに「意味合い」を見つけることができず、「没頭」もできない。
上の世代では、別にやりたいことなんてなくても、与えられたことをこなして、人より良い結果をだせればそれで十分成功できました、大きな目標は誰かが掲げてくれたので、必死に「達成」を追い求めれば幸せでした。
しかし今は、「何が楽しいの?」「何をやりたいの?」ということを常に問われ、すべて自分で決めていかなければいけない時代です。
上の世代では、与えられたことを、いかに早くたくさん「達成」するかで済んだ。
何をすれば良いのかわかっているので、あとは「努力」「根性」の世界。
今の世代は、何を楽しむのか、何をするのか「すべて自分で決めていかなければいけない」世代。
自由なのだ。
自由だからこそ、残酷だ。
上の世代では、「しあわせ」に形は、ある程度決まっていて、目指すところは考えずにそこ向けて、とりあえず歩いていけば、その時代のある程度の「しあわせ」には近づけた。
しかし、今の世代、「しあわせ」の形が決まっていない。目指す方向がわからない人は、どこにむかって歩けばいいのかわからない。だから、立ち止まるし、同じところをグルグルまわったり、何も変わらない。
今の世代は、自分で「しあわせ」の形は選べるし、作ることすらできる。誰しもが「しあわせ」になることができる可能性がある。
苦しいのは、「自分で」考えないといけないことだ。
考えなくて済んだ上の世代は、よかった。
考えないといけない今の世代は、考えるから悩まないといけないし、悩むから苦しいし、行動できない。行動できないと、何も変わらない。
今の問題は、その苦しむことを避ける人たちだ。
考えることを放棄して、自分の中にしか答えはないのに、外に求めて、何も変わらない負のスパイラルに入ってしまう。
【モチベーション革命】新しい価値のつくりかた
- 世の中の人にとって「新しい意味」をもたらすものは、人との違いや、ズレから生じる「好き」や「歪み」です。なので、人との違いが自分にとって確固たる強度のものへと成長する前に、他の人にアウトプットしてしまうと、他人の評価軸や基準を取り込んでしまい、折角の歪みがなくなってしまうかもしれないのです。
- 自分にしか見えない色や風景は、こっそり育てていくのがいいのです。他の人に話して、「人と違う自分が悪いんだ」などど思い込まず、直さなくてもいいくらいまで、しっかりと育てていきましょう。自分の虹の色の見え方を世の中に発信すると、「虹は7色じゃない!」と批判の声があがってくるでしょう。
しかし、それでも自信を持って発信し続けたら「俺にもそう見えた」と共感する人や「いやいや、私にはこう見えるよ」と言って楽しんでくれる人が現れてきます。
ぼくは、ビジネスの世界にいて違和感を感じることが何度もあった。
人が良いっていうものも良さがわからなかったり、逆にぼくが良いって思ったものを人に伝えても全然伝わらなかったり。
ぼくは、「自分を知る」という作業を何度も繰り返していくうちに、この人との「差」がどんどん開いていった。
ぼくが良いと思うものは、お金に結びつくことが難しいことばかり。ビジネスをする人には興味がないことばかり。
この今までのビジネスの常識の世界から、はみ出し追いやられていた「ぼくの考え」も、この本にでてくる『新しい価値』となるように、育てていけばよい。
「自分だけの世界の見方」を発信すると、それが他の人にとって「新しい世界の見方」になったり既存のモノに新しい意味を与えたりすること。
【モチベーション革命】本の感想のまとめ
「価値=違い×理解」っていう方程式を一番大切にしているはずの自分が、いつの間にか若い方を理解の壁の向こうに置いていた。
若い方を「ゆとり世代」「さとり世代」といって自分の中で理解せずに勝手に価値ゼロと思っていたが、どれだけ可能性に溢れて、未来により近い方々かっていうことに見えてきた。
「モチベーション革命」序章が無料公開→
※追記 2017/10/09 キングコング西野さんのブログで「モチベーション革命」の第1章が無料公開されました。
→ https://lineblog.me/nishino/archives/9302290.html
名著『モチベーション革命』第1章全文無料公開! https://t.co/QxZffJdBqU
— ≡革命と信用のキンコン西野 (@nishinoakihiro) 2017年10月8日