【感想】「心にしみる皮膚の話」大塚篤司→正しい医療知識が学べ、心があたたかくなる本!

心にしみる皮膚の話 大塚篤司先生【書評・感想】

医師としての立場からの見解と、医療と向き合う「ヒト」としてのこころについて、現場の医師が赤裸々に書いた本です!

建前ではなく本音が書かれているので、内容も興味深く、感動しました。

 

「皮膚」に関する医療の正しい情報も本書を通して学ぶことができるので、誰しもが「自分ゴト」として読めます。

まちがった医療の情報は、自分を苦しめ、他人に良かれと思って行動したことが人を傷つけてしまうことすらあります。

 

この本を読んで、医療について受け身ではなく「自分で考える」ってことが広まっていけば、世の中がもう少しやさしく生きやすい世の中になるのではないかって、思える良書です!!

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本日の読書「心にしみる皮膚の話」大塚篤司

「心にしみる皮膚の話」大塚篤司

 

大塚篤司さんとは


大塚篤司「心にしみる皮膚の話」感想・書評

引用:AERA

1976年生まれ。千葉県出身。

皮膚科専門医。がん治療認定医。がん・アレルギーの解説をおこない、コラムニストとして活動もされています。

Twitterは→@otsukaman

 

幼少期からほくろが多く、コンプレックスを持ち、それが原因でいじめにもあった。

2歳の時に気管支喘息を発症。

結膜炎、鼻炎などのさまざまなアレルギー疾患を患い、高校生のときには日光じんましんに気づく。

研究と過労と人間関係によるうつ病も患う。

 

ご自身が病気をいろいろ経験されているので、痛みや苦しみがわかるからこそ、この本はやさしい言葉で書かれています

 

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お医者さんが医療について突っ込んだことを書くリスク

お医者さんが、医療現場や病気のことについて本を書くことは難しいです。

なぜなら、医療は日に日に進歩しており、本に書いた次の瞬間には、180度真逆のことが正しいとなるかもしれないからです。

病気や治療に関しては、人によって様々な考え方がありますので、突っ込んだ考えを書いてしまうと反発や反感をかってしまい、リスクでしかないから、差し障りのない範囲でしか書くことは難しいです。

 
しかし、この本は違う。

 

著者の大塚先生が、踏み込んだ意見や考えを書かれているため、読んでいて実におもしろい!!

医療に関して、いくつかぼくは間違った情報を信じていたり、勘違いしていたことに気づくこともできました。

 

なんとなく「知っているつもり」や、伝言ゲームのように人から伝わった話がどこかで情報がまちがったモノを「常識」だと信じてしまっている恐ろしさを感じました。

 

医療について書かれている項目の一部

医療についての専門知識がなくても、初心者にもわかる言葉で書かれているので読みやすいです。

皮膚に関することですので、誰しもに関することです。

 

この本に出会わなければ、気づけなかった医療の知識にも触れることができます。

医療に興味がない方でも、これを読めばイヤでも「皮膚」に興味をもってしまいます!

皮膚科医になってわかった皮膚の話
  • ニキビに対する食事療法は医学的に根拠があるものはない
  • ケガをしたら傷をよく洗い、傷口を乾かさないのが大事です。
  • ステロイドの正しい使い方
  • アトピーを予防するには、赤ちゃんの頃からしっかり保湿してあげることが重要
  • チョコレートには金属成分ニッケルが含まれている
  • 細胞は43度で死にます(高温のお風呂に注意)

ぼくは、ケガをしたら乾かすのが良いって思っていましたので、傷口は乾かさないことが大事だったのですね。

キズパワーパッドって、「傷口がずっと乾かないけど大丈夫かな〜」って不安にも思っていたので、理由がわかりスッキリ、安心しました。

 

ステロイドを使うのは良くないことって思っていましたので、正しい情報を知ることができてよかったです。

詳しくはぜひ本書を手にとって、読んでみてください。

 

まとめ【書評】「心にしみる皮膚の話」大塚篤司

皮膚科の先生のお話ですので、皮膚科という入り口から医療全体のお話もされています。

ぼくは今は健康ですので、なかなか「病気」や「医療」について考える機会が少ないです。

 

知らないから、不安であり、不安だからできるだけ遠ざけようとしてしまうのがヒトです。

しかし、必ずどこかで自分にもおとずれるであろう「病気」について、今から正しい情報を知っておくことが大切です。

準備や対策できることは今からやっておかなけば、「後悔」になってしまいます。

 

本書は、読みやすい内容ですので、医療について考える時間がもてる本です。

 

また、医療の情報以上に、ヒトのこころを感じるあたたかかい本でもあります。

末期がんの患者さんに「先生、治りますか?」と聞かれたときの医師としての苦悩や葛藤も、表現されており、『医師』とはどこか遠い存在だと思っていたのが、私たちと同じ感覚なんだという安心感も持てました。

 

ぼくは本書を読んで一番感銘を受けたのは、医師として伝えたいことを文章に込めながらも、人としての「こころ」を何よりもたいせつにされているところです。

ぼくは、最初は皮膚に関してたいして興味はありませんでしたが、本書は「人のぬくもり」を感じることばが綴られていましたので、医療の知識がないぼくでも最後まで一気に読んでしまい、皮膚に関する病気に関しても興味を持つことができました。 
 

医療に対してただ受け身でいるのではなく、自分で考え、「病気」や「死」というモノに対して向き合い、同時にしあわせについて考えたり、感じることが少しでも増えることができる本だと思います。

読み物としても読みやすい本で、こころが何度も熱くなった本です。
たくさんの方に手にとっていただきたいオススメの一冊です。

ぼく
この本を読んで学んだ正しい医療知識について、友達につい教えてあげたくなっちゃいます!

誤って認識されてしまっている医療知識を知ることができ、と医師の本音が聞け、心があたたかくなる一冊

読みやすさ ★★★★

読んでほしい人

  • 「皮膚に関する病気」「がん」について知りたい人
  • 医療現場の裏側について知りたい人
  • 「病気」「命」について普段考える機会が少ない人

 

 

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