「おすすめの本は?」と聞かれたら、「喜多川泰さんの本」って即答するくらい喜多川本はどれも読みやすくて、おもしろくて一気に読んでしまいます。
喜多川泰さんの新刊「運転者」も、めちゃくちゃ心にグイグイきました。
今回の本は、「運」について書かれた小説。
物語だけでも涙が出るくらい感動するのに、読み終えた時には「生きる」ことについて大きな気づきも自分の中に持つことができる、それが喜多川本です。
「自分はいつも運がない」「頑張っているのに報われない」って思っている人には、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
この記事の目次
本日の読書「運転者」喜多川泰(著)
「運」を捕らえるヒントは、「上機嫌」
運が劇的に変わるとき、そんな場、というのが人生にはあるんですよ。
それを捕まえられるアンテナがすべての人にあると思ってください。
そのアンテナの感度は、上機嫌のときに最大になるんです。逆に機嫌が悪いと、アンテナは働かない。最高の運気がやってきているのに、機嫌が悪いだけでアンテナがまったく働かないから、すべての運が逃げていっちゃうんです。
運が劇的に変わるチャンスって本当にあります。
ぼくも何度もその瞬間を感じることがありました。
しかし、それ以上に気づかなかったチャンスってもっとたくさんあったと思います。
そのチャンスを気づけるかヒントが「上機嫌」。
言われてみて、はじめて「確かに。。。」と納得の言葉です。
ぼくは「運」は人が運んできてくれると思っています。
だから、ぼくの「機嫌」が大事になってくるということにつながってきます。
「機嫌」は人にとってもらうものではなく、自分でとるものです。
自分の機嫌を知るには、客観的に自分を見ることが大事です。
より自分を知る為には、自分と向き合う時間を作ることがたいせつであり、自分を知る為に読書がおすすめです。
「運」は<使う><貯める>
運は <いい> か <悪い> で表現するものじゃんないんですよ。
<使う><貯める> で表現するものなんです。
だから先に <貯める> があって、ある程度貯まったら <使う> ができる。少し貯めてはすぐ使う人もいれば、大きく貯めてから大きく使う人もいる。そのあたりは人によっては違いますけどね。
どちらにしても周囲から <運がいい> と思われている人は、貯まったから使っただけです。
「運」は、たまたまあるのではなく、貯めないと使えない。
「運」の貯め方についても本書に書かれていますので、ぜひ読んでいただきたいです。
「頑張っているのに報われない」って思う人へ
頑張っているのに報われないって言う人はみんな、種を蒔いてそれを育てているんですが、ちゃんとした収穫時期の前に『まだ育たない』と言って嘆いているようなもんです。
もっと長い目で見たら、報われない努力なんてないんですよ。あまりにも短い期間の努力で結果が出ることを期待しすぎているだけです。
今日頑張って明日実になるなんてどんなに早く育つ種でも無理なことですよ。
本当に頑張ったことがない人ほど、「自分はこれだけ頑張っているのに報われない」って嘆きがちです。
「報われない努力なんてない」というのは、「どれだけ自分のことを信じられるか」です。自分を信じることができないから、自分の行なっていることに不安になるのです。
小さな行動をし、小さな成功体験を積み重ね、小さな振り返りを繰り返し、自分を信じられる力をつけるのです。
本当のプラス思考とは?
自分の人生にとって何がプラスで何がマイナスかなんて、それが起こっているときには誰にもわかりませんよ。
どんなことが起こっても、起こったことを自分の人生において必要な経験に変えていくというのが <生きる> ってことです。
だから、どんな出来事だってプラスにできますし、逆にどんな出来事もマイナスに変えてしまうことだってできる。
上記の一行に出会う為に、この本とご縁が持てたと思える言葉です。
生きていると、いろんなことが起きます。
良いこともあれば、悪いこともあります。
たのしいこともあれば、苦しいこともあります。
うれしいこともあれば、悲しいこともあります。
それを「必要な経験に変えていくこと」が「生きる」こと。
特別なことではなく、一見日々変わらないと思えるような毎日でさえも意味があると思うと、何気ない時間でさえも大切にその「とき」を感じていたい。
年を重ね、「生きる」経験が増えれば増えるほど、「生きる」ことが上手になっていきます。
人生を終えるときも穏やかでいられる人たちというのは、きっと上手に「生きて」きたということではないでしょうか。
穏やかに人生を終えることができるように、日々の何気ない「時間」を大切に感じていたい。
自分に都合のいいことをイメージしていれば、それが起こるなんて、プラス思考じゃないですよ。
本当のプラス思考というのは、自分の人生でどんなことが起こっても、それが自分の人生においてどうしても必要だから起こった大切な経験だと思えるってことでしょう。
「プラス思考」って、本来は良いことばのハズなのに、問題を真正面から受け止めることをせず、自分都合なことにすり替えるという安易な発想を「プラス思考」って考える人も多く、ぼくはモヤモヤしていました。
この本を読んで、ぼくの頭の中にあってことばにできなかった「プラス思考」が、ことばとして理解できることができました。
書評のまとめ「運転者」喜多川泰(著)
喜多川泰さんの本は、ただ読んで気持ちがいいその辺の自己啓発本とは大きく違います。
喜多川さんは、本を書かれる時にいつもモデルとなる人がいます。
今回はある保険営業マンについて書かれた物語です。
よりリアルな物語をたどっていくなかで、同時にたくさんの学びや気づきが得られれることが、この本の真骨頂です。
本書は、「運」について書かれた本です。
だれしもに共通する「運」ですが、本を読むとあたかも「ぼく」について書いてくれた本だと思ってしまうくらい、こころの奥までズキュンとくる内容です。
読了後に、こころがあたたかくなり、生きることがよりワクワクしてしまうようなそんな本でした。
「頑張っているのに報われない」って思っている人におすすめの一冊
読みやすさ ★★★★★
感動 ★★★★★
おすすめ度 ★★★★★
学生でも読みやすいように書かれているので、本が苦手な人や読書初心者にもおすすめ。
38歳のビジネス書大好きなぼくも感動し、大満足な1冊です。
勉強、仕事や生活に行き詰まっている学生やサラリーマン、頭の固いお偉いさんまでどの人にも読んでもらいたいです。
きっと、この本を読めば世の中にしあわせが増えると思います。
めちゃオススメ!!