読書のやり方が、ぼくの読書のやり方と近くて、ぼくは非常に参考になった本。
Amazonのレビューをみると、3つしかついていなくて評価も高くないので、もったいない。
読書法って、そもそもわかりにくいし、すぐに身につくものではないから仕方ないのかもしれない。
この記事の目次
本日の読書「大人のための読書の全技術」
著者:齋藤孝さんとは
1960年静岡生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。著書に『声に出して読みたい日本語』シリーズ260万部のベストセラー。テレビ出演も多数されている。
「本を読む」ことについて
本の種類によって読み方を変える必要があります。また読書には、「役にたつ読書」と、「快楽としての読書」があります。
- 「役に立つ読書」とは、そこから得た情報や知識を実際に活用するための読書です。→速読
- 「快楽としての読書」は、たとえば文学を味わうための読書です。→精読
自分も無意識でやっていたことが、言葉で表現されていたので、納得。
情報を得るための読み方は、速読でサーっと拾いあげるような読み方をする。それに対し、書いてある言葉の真意を読み取ったり、文章を味わうためには、精読・熟読する。
本をたくさん読んでいる人は、それぞれ自分なりの読書法が自然とできている。
この本は、それを言葉で表現して、理論的に分析・説明してくれているので、「なるほど」ってウンウンうなずくことばかりだ。
本は「 IQ」で読むのではなく「知識」で読む
- 私は読書力とIQはあまり関係ないと思っています。
- そもそも本というのはIQで読むものではなく、知識で読むものです。
- 読書をする能力に、頭の良し悪しなんて関係ないのです。とにかく、冊数をこなす。それが速読術を身につける第一歩です。
著者の斎藤さんは、読書は「IQ」ではなく「知識」で読むものと断言されている。
これは、読書の大きなポイント。
読書力を鍛えるためには、知識を求められる。
知識を増やすには、読書をすることが必要。
結局は、読書をすればするほど、知識が増え、知識が増えると読解力があがり、読むスピードと理解も深まり、さらに読書力があがる。このスパイラルが発生する。
つまり、読書力をがあげるためには、本をたくさん読むこと。
齋藤孝さんのおすすめ読書法
ぼくがこの本を読んで、ぼくなりにまとめた齋藤孝さん流速読法。
- 速読するための【情報収集】
- 速読するための【準備】
- 速読
まずは、手に取った本がどういう本なのか、目次やあとがきを見る(①情報収集)。
①速読するための情報収集
最初に目次を読む
最初に目次を読むことで、本の概要を知り、大事なところをはっきりさせることができます。どこをしっかり読めばいいかをあらかじめ把握することで、読書スピードは確実にあがります。
あとがきを読む
肝の部分を書きはじめるのは3、4章からで、自分がいちばん言いたい結論は最後の終章にまとめるのが一般的です。それなら、何も最初から読む必要はありません。すべてを要約してある最後の結論から読めばいいわけです。
あとがきや、後ろの章を読むことにより、著者が一番言いたいことをつかみやすい。
著者の本を書いた目的を知ることができる。
本を読み終える時間的締め切りを設定する、という2つがあります。
②速読するための準備
速読を磨くためには2つのことがある。
1.本を読む目的を設定する
- 本を読む目的を設定するということは、つまり、「今読んでいる本の内容を、誰かに説明するのだ」と決めることです。
読書に慣れていない人のほとんどは、本を読むとき、何も考えず漫然と読んでいます。- 人に話すには、その内容をしっかりと理解し、整理することが必要です。そのためには、集中して読むことが求められます。それが速読力を鍛えることになるのです。
読書をするとき、「目的」を設定するのとしないのは大きな違い。
目的を設定しないというのは、ゴールがわからずにとりあえず走っているだけ。
目的を設定するというのは、まさに目的地にむかって走る。
走った結果、たどり着くところがぜんぜん違ってくる。
アウトプットすることを目的に設定することが、いかに大切かということがわかる。
まさにこのブログもアウトプットのひとつ。
2.締め切り設定する
締め切りを設定することにより、集中することができる。
人は期限を決めないと、ダラダラとしてしまう。
③速読の2つのやり方
1つ目は、目を速く動かしていく方法。
- 一文字一文字を追うのではなく、複数の文字、複数の単語を一度にスキャンできるようにしつつ、文字から文字へとジャンプする視点移動のスピードをあげていけばいいのです。
これは筋トレに似ている。
訓練すれば、どんどん目が動くスピードもあがるし、見える範囲も広がる。
速読のやり方を研究しているときに、ぼくは目を速く動かすトレーニングもして、実際に目を速く動かすことができ、視野もひろがった。
しかし、単純に目を速く動かす訓練はつまらないのと、継続しなければ筋力と同じで低下してしまうので、ぼくはやらない。
本をたくさん読んでいる中で、自然と身につく程度の速さで、ぼくは良いと思っている。
- 2つ目は、全体の中で、必要な部分だけをピックアップして、そこを集中的に読むという方法です。
これがはじめての人にとっては、非常にわかりにくい。
「全体の中で、必要な部分だけをピックアップって、そもそも必要な部分がわかれば苦労しないよ」って、思ってしまう。
しかし、これもやっていくうちにわかってくる。
本をたくさん読んでいると、文章の構成や内容で、どこに必要な部分が書いていそうかということが、なんとなくわかる。これは経験と感覚的なモノ。
実際は、この1つ目と2つ目の読み方のミックス。
速読でサーっと文章に目を通して、必要な箇所を精読するというあわせ技をつかう。
自分が得意分野の本は、知識があるのでサーっと速読で終わってしまう。
それに対して知識がない分野の本を読むときは、必要な部分が多かったり、本の内容をつかむのに時間がかかる為、速読箇所が少なくなり、精読しながら進むことになる。
本の内容によって、読むスピードは変わる。
まとめ「大人のための読書の全技術」
ぼくは、速読の勉強をいろいろやってきて、速く読むことを目指していた。
その結果、今たどり着いたのが速読ではなく精読だ。
速読によって、本を選別して、良いものを精読する。
本を読めば読むほど、「読む」って行為は、自分を深く深く掘り下げていく作業。
同じ本を読んでも、浅くしか理解できない人と深く理解できる人で、感じ方が全然違う。
ぼくは、速読によって横にひろがる読書の仕方を学び、どれだけ広げることができるかに挑戦していたけど、読書に深さという概念があることを知ってから、今はたとえ深くても、いかに深く掘れるのかということに挑戦した読み方をしている。
齋藤孝さんのこの本は、それを言葉に落とし込まれているので、ぼくもその表現の仕方や考え方が勉強になった。
齋藤孝さんの読書の仕方は引き続き学んでいきたいと思う。
買った本を積読にしないために
ぼくがいいなって思ったことが、これ↓
本を読もうというテンションは、当然ながら買った当日が一番高いものです。そのテンションの高い間に、本格的に読むための下準備をしておくのです。
具体的には、喫茶店に入って、1冊につき20分ぐらいかけて、サッサッサッとページをめくりながら、その本の内容を人に話せるぐらいまで把握します。
本を読み進められるかどうかって、その本に興味がもてるかどうか。
読んでいても、本の内容がわからなかったり、興味が持てなかったりすると、本がおもしろいって感じられず、積読本へと変わってしまう。
本へのテンションが一番高いのが、買った当日で、そのテンションのまま、サーっとある意味速読して、本の概要なり、一部でも興味ある箇所が見つけることができたなら、続きが読みたくなり、継続して本を読むことができる。
これは、ぜひ実践していきたい。
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