「副業解禁!って言われても、何をしたらいいんだろう?」
時代の変化のスピードがますます早くなり、はたらき方もどんどん変わってきている。
「副業」が認められるようになってきて、どのように「副業」を選べばよいのか、どのように活かしていけばよいのか、その「副業の取り扱い説明書」がこの本だ。
ぼくは「 フクギョウ」と言えば、副業だと思い浮かぶけど、この本の題名は複業。
副業・・・本業の傍ら、副収入を得るために働いている状態
(染谷さんよりご献本いただきました。)
この記事の目次
本日の読書「複業のトリセツ」染谷昌利
染谷昌利さんとは
1975年生。12年間の会社員生活を経て、インターネット集客、GoogleAdSense、アフィリエイトの専門家として2009年に個人事業主として独立。
7年間フリーランスとして活動し、2015年3月に株式会社MASHを設立。
作家 兼 出版プロデューサー、企業のPRサポート、パーソナルブランディングなどのコンサルティング業務も行っている。今年は、共著などを含め年間12冊の出版にたずさわる。著書「ブログ飯」はブロガーのバイブル本として有名。
「働き方改革」複業新時代のはじまり
2017年後半から大手企業による副業解禁の動きが活発になりました。
この流れは、政府の推奨する「働き方改革」の一環によるもので、特に2018年1月に厚生労働省から発表された「複業・兼業の促進に関するガイドライン」が大きな影響を与えていると考えられます。
多くの企業は厚生労働省が提供している「モデル就業規則」を参考にしているが、旧規則にあった「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」が削除され、新たに「副業・兼業」という章が設けられた。
「副業解禁」、はたらき方がどんどん変化していく。
一昔前の時代、終身雇用が当たり前で、ひとつの会社で定年まではたらくことが「理想的なはたらき方」のように思われていた。
今は、その価値観がすさまじく変化していっている。
「副業・兼業」ということばを国が使いだしたのだから、時代が大きく動いていることを感じる。
副業の種類
本書には、さまざまな副業の種類が掲載されているが、ぼくが特に気になった分類の仕方だ。
「時間」をお金にかえる仕事と、「知識や経験」をお金にかえる仕事。
「時間」をお金にかえるとは、時給のアルバイトだ。
その時間、はたらいたらお金がもらえる。つまり、時間とお金を交換している。
次につながるものがそこにあるならば良いけど、単なる「時間」を消耗しているだけなら、ぼくはそれを単なる「いのち」の消耗にしか思えない。
同じ副業をするにしても、将来を見据えた選択をしたい。
インターネット副業を勧める3つの理由
SNSやブログを含め、だれもが情報発信をできる。
いまの世の中、必要なスキルだ。
初期投資もかからず、自分のメディア(ブログやHPなど)を運営することは、自分の小さな会社を運営しているようなモノなので、ほとんどリスクなしで経営者としての学びにもなる。
情報発信において重要な2つのポイント
- 価値を提供して、対価としてお金をいただく意識を持つ
価値=人間の役に立つ情報×希少性- 自分の好きなこと、得意なことを発信する
染谷さんが共著で先月に出版されたアフィリエイト本が参考になる。
縮小していく日本経済
- 進行していく高齢化社会
- 物価の上昇と実質給与の低下に突入する日本経済
- 2019年消費税10%化と2020年以降の日本
- 異次元緩和による通貨供給量の増加
- 東京オリンピック・パラリンピック後の景気減退
日本の未来の経済は、ヤバいってことがよくわかる。
日本は戦後、高度成長期を経て日本の経済は、人口とともに右肩上がりにあがってきた。
しかし、今は人口も高止まり、減少に傾いている。
それにも関わらず過去の価値観と感覚で生きている人が多い。
「複業のトリセツ」で気になったことば
自分で「作り」「売る」スキル
私は、自分で商品を作って、自分で売れるスキルを持っている人が最強だと思っています。
誰かの商品を仕入れる場合はどうしても原価率が高くなります。自分で商品やサービスを生み出せば、利益率を極限まで上げられます。利益率が低いビジネスは体力的にも精神的にも疲弊しか生み出しません。複業を成立させるためには、効率化と資金の余裕は必須条件になります。
「作ること」も「売ること」もどちらも大事だが、ぼくは特に「売ること」に注目したい。「売ること」ができれば、どの商品でも売ることができる。
いくら良い商品を作っても「売ること」ができなければ、意味がない。
今はネットやSNSがある為、誰しもが売りやすい環境にある。
「売る」力は身につけておきたい。
成長曲線を意識する
結果が出ないと悩んでいる人に知っていただきたいのが「成長曲線」です。
ある一定の時間や練習量をこなすと、なぜか一気に上達する感覚がある。
私の経験則ですが、「結果がでない」段階で飽きて活動を止めてしまう人は、圧倒的に実践量が少ないと感じています。
決してあなたの能力が足りないのではありません。恐らく、結果を早く求めすぎているだけです。
ぼくは結果がすぐ出ないことが多いので、いつもこの成長曲線をイメージしている。
成果がでるまで、時間はかかるけど、自分を信じ、やり続けることにしている。
自分で選択する人生を歩む
私は「知っているけどやらないということと、知らないからできないということは全然違う」とよく言います。
自分で選んでいる生き方と、誰かに流されている、あるいは知識がなくてもそもそも選択肢があることすら気づかない生き方では1年後の立ち位置は大きく変わってくるでしょう。
子どもの頃から、他人と比較され、他人の視線を気にして育ってきた人が多い。
彼らは、「自分がどう思うか」ではなく「他人からどう思われるか」という視点でモノゴトを考えることが当たり前になってしまっている。
「他人を大切にしなさい」って教えられることがあっても、「自分を大切にしなさい」って教えてもらえない。
だから、自分を信じることができない人が多い。
その結果、自分で選択することを知らなかったり、そもそもあきらめてしまっている人が多い。
自分で選択しようと思った時にはじめて、自分の無能さを知り、そこではじめて学ぼうとする。その繰り返しで人は成長する。
破壊的なイノベーションは、歴史の中で頻繁に怒っています。生き残るためには、変化に気づき、対応できる筋力をつけておくことが重要なのです。
対応できる筋力とは何か。それは知識と経験と行動、そして組み合わせによる独自性です。
時代はますます進化していき、変化のスピードは早くなってきている。
今手にしたスキルも数年後には意味のないものになっているかもしれない。
必要になってくるのはスキルではなく、時代の変化に対応できる筋力だ。
この思考を持つことが大事。
時代の変化にともない不要となってしまったスキルは無駄ではなく、そのスキルを習得するまでの過程や、活かし方などすべてが筋力として蓄積されている。
そのことを意識するかどうかで、10年後、20年後のじぶんは全然かわってくる。
未来は予言できません。でも自分が望む未来を創造することはできます。
未来はどうなっているのか誰にもわからない。
ただ時間だけ過ぎて、誰かがつくった未来を受け入れるのではなく、
未来を自分でつくることはできる。
受け身の人生で終わるのか、自分の人生のハンドルを自分で握って、自分の好きな未来に向かうのか、決めるのは自分自身だ。
書評のまとめ「複業のトリセツ」染谷昌利
「副業」という選択肢が増え、はたらき方が自由になってきた。
自由とは、良さそうに聞こえるけど、自由であればあるほど、逆に個人の責任がますます重くなり、今まで会社や制度によって守られてきた「安全」を失ってしまう。
今までは、会社にぶら下がっていれば、思考停止していても、そのまま定年まで迎えることができ、80歳の生涯を終えることができた。
不満があれば、とりあえず会社のせいにしておけば、それで済んだ。
しかし、
これからは、はたらき方が自由になり、一人一人が自分で考えて選択して生きていかなければいけない。「選択すること」をしてこなかった人にとっては、きびしいことだ。
一つの会社で定年を迎えることがあたりまででなくなり、100歳まで生きてしまうこれからのぼくたちは、100歳まで生きていくお金と希望を持たなければいけない。
主体的に生きるならば、
自由を活かして、自分で「自分の人生」の選択をし、より自分らしく生きることができ、しあわせを感じる人生を歩みやすい時代になったとも言える。
「複業のトリセツ」染谷昌利(著)
読みやすさ ★★★★☆
今知っておいた方がいい度★★★★★
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「副業」が解禁され、はたらき方の選択の幅が広がった。
本書では、環境の変化や今の社会の説明があり、
副業の種類・やり方が、丁寧に説明されている。
題名の「複業のトリセツ」とあるように、今の世の中で起こっていることや未来について情報として知ることができる本だ。
この本の一番の醍醐味は、その情報にもとづいた著者の染谷さんの見解と考えだ。
染谷さんが述べられているように、3年後、5年後にはこの本の情報は古くなっているし、情報としての価値は下がってしまうかもしれない。
しかし、情報に付随して書かれている染谷さんの説明は、本質的なことが書かれているので、この説明は時代がさらに進んだとしても変わることなく活かすことができることが書かれている。
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【この本の対象:「未来を見据えて、今何をするべきか」を学びたい人】
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