美しい文章は読んでいて、こころにスーって入ってくる。
ぎこちない文章だと、石につまずきながら道を歩いている感じ。伝えたいことも伝わらない。
日本実業出版社さんから、献本いただきましたので、今回は文章の書き方の勉強だ。
本日の読書
この本を選んだ理由
文章を書いていると、表現の仕方や文法について、「うん?」って思うことがある。
なんとなく書いていることが多いので、勉強したいと思っていたから。
著者の阿部さんは、この本「文章力の〜」のシリーズを出版されている方。
阿部さんは、大学で10年間文章指導に携わり、その後も企業等で文章の指導をされているプロだ。
その添削指導6000件から生まれたのが、この本である。
ぼくが気になったところ(抜粋)
- 「考える」というのは、自分の内にある思いとピッタリする言葉を探すことではないでしょうか。人間は、生まれて以来のさまざまな体験や見聞を通じて、たくさんの思いを胸の内に秘めていますが、その多くは潜在意識の中にあります。
ある日、その中のどれかにピッタリする言葉を見るけた時、「あっ、そういうことなんだ!」と、考えがまとまるのです。
- 句点は、文末のみで打つ
❌「いってらっしゃい」出勤する夫に皆で声をかけました。
⭕️「いってらっしゃい」。出勤する夫に皆で声をかけました。
⭕️「いってらっしゃい」と、出勤する夫に皆で声をかけました。
⭕️「いってらっしゃい」、出勤する夫に皆で声をかけました。
- 中黒(・)の打ち方
❌ライター・カメラマン・デザイナーなどと仕事をしている。
⭕️ライター、カメラマン、デザイナーなどと仕事をしている。
- ❌ある部下が、「最近体調を崩しています。」と相談に来た。
⭕️ある部下が、「最近体調を崩しています」と相談に来た。
- 短縮表現は避ける
❌結果、交渉はうまく行きました。
⭕️その結果(または結果として)、交渉はうまく行きました。
- 「はまる」 は、「罠にはまる」「策略にはまる」などのように、本来不都合なこと、困ったことに限って使われる言葉です。
❌最近野菜作りにはまっています。
⭕️最近野菜作りに凝って(熱中して、のめり込んで……)います。
ぼくが感じたこと
中黒(・)は、「インフォメーション・センター」「ジョージ・ワシントン」のように、単語の切れ目はあるが一連の意味の固まりである時や、「簡潔・明瞭」のように対をなす言葉などに用います。単にいくつかのことを列記する場合には、読点(、)を用います。
「・」=「中黒」って読み方に、はじめて興味を持つことができた。
名前すら知らなかった。
今まで「・」=「テン」としか認識しかなく、雰囲気で使っていて、使い方なんて考えたことがなかった。
この本は、「なんとなく」使っている言葉の「なんとなく」をキッチリ教えてくれる本だ。
ぼくが言葉を意識するようになって、「勉強しないと」って思っても、なかなか勉強することができなかった。
以前、阿部さんの「文章力の基本」の本も途中まで読んで、これはぼくにとって必要だなって思ったけど、読み進められなかった。
辞書的な感じで、❌原文と⭕️改善文がのっていて、わかりやすかった。
でも、辞書を読んでもおもしろくないのと同じで、必要だと感じてもおもしろいとは別だ。
今回は、必要性にせまられて今回は完読できた。
さらって読もうとするから、おもしろく感じなかった。
じっくり読んだからこそ、おもしろさがわかった。
完読して、はじめて「いかにぼくが拙い文章力であるか」がわかった。
知らないってことが知れたことが大きい。
そのおかげで、文章力の本を読み、正しい日本語が使えるように学ぼうと思えた。
この「文章力を伸ばす」を完読できた理由のひとつに、著者の阿部さんのコラムやコメントが、随所に書いてあり、それが素晴らしかったからだ。
阿部さんの文章を読んでいると、「言葉」っていいなって感じる。
書く力=考える力
文章力を身に付ける=言葉を使って考える力を付ける
ぼくが書く力を身に付けたいって思うのは、考える力を身に付けたいって思っているからだ。
たくさん文章を書いて経験して、そのなかで「ぼく」の言葉を生み出していきたい。
この本は、若い人から大人までどんな人にもオススメしたい。
ぼくは30年以上日本語を使ってきたが、日々使っている言葉だけにたくさんの誤った言葉の使い方を知ることができた。
しかも、それ以上に「なんとなく」使ってしまっていた言葉に気がつくことができた。この「文章力〜」シリーズの本は引き続き読んでいきたい。
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