義理を通す

うちのお店は、客単価800円くらいのラーメン屋。

 

17:00

そこに来ていただいた無表情のサラリーマン30代くらいの男性のお客様。

 

ラーメン(680円)と瓶ビール(500円)をご注文頂きました。

 

いつも通り商品を提供させていただきました。

 IMG 7326

すると、

 

1分後、

「ガチャン」という音とともに、

瓶ビールの3分の1くらいが入ったグラスを倒されてしまった。

 

 

すぐに拭かせていただいて、お客様からも「申し訳ないです」とそれで終わった。

 

ラーメン屋で飲むビール 

 ぼくの中で、

なんかモヤモヤする。。。。

 

 

仕事帰りに疲れて、たまたま入ったラーメン屋で、「一杯飲むかぁ」と仕事終わりのたのしみにしていたビール。

 

それをこぼしてしまい、楽しみにしていたビールが半分くらいになってしまった。。。

 

 

たのしむ為に入っていただいたお店で、逆にマイナスな気分になって帰らせてしまう。

 

 

ぼくが

勝手に妄想していると、

ぼくが気持ち悪くなってきた。

 

 

だから、

お客様にこっそり「もう一本よかったらどうぞ」

って、

 

サービスで一本出させていただいた。

 

 

お客様はご遠慮気味に申し訳ないですって感じながらも、今まで無表情だった顔が、その仮面がはがれ、感情をあらわした表情に変わった。

 

ぼくとお客様の間に、なにかつながりができた瞬間だった。

 

 

 

帰り際に、

 

申し訳ないのでって、

お客様は500円を置いていかれた。

 

 

受け取れないですってお伝えさせていただいたけど、お客様は置いていかれた。

ぼくが感じたこと

結局、相手に余計な気を遣わせてしまったという事実もあるけど、ぼくが一番感じたことは、

 

その方が、義理を通されたということ。

 

ぼくは、そこに感動した。

 

 

 

たまたま入った全く関係のないラーメン屋で、ビールをこぼしたけど、一本タダでもらえて、今日はツイてるなぁ

って、ぼくだったら終わってそう。

 

 

でも、その男性は、義理を通して、きっちり500円を置いていかれた。

 

 

 

義理をとおす

そのお客様は、もしかしたらたった一度きりのご来店で、次はご来店されないお客様なのかもしれない。

もしかしたら、ぼくと出逢うのはこれが最初で最後なのかもしれない。

 

そんなご縁ですら、そのお客様はたいせつにされ、義理を通された。

 

 

 

最初、入店されたときは、

大変失礼ですが、「無表情のサラリーマンの方が来たなぁ」程度の認識しかなく、ぼくの『こころ』がそこに向いていなかったことが恥ずかしい。

 

 

その方のふるまいがうつくしかった。

 

 

大きな学びとなった。

 

Andrew small 128100
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