「ビットコインなどの仮想通貨、ICOへの投資」この言葉がネット上では飛びかっている。
しかし、ぼくたちは「お金」を投資するだけではなく、人脈や時間などあらゆるものを投資しながら生きている。
この「投資」の話は、すべての人に関係する話だ。
本日の本は、「投資」を通して、「人に対する理解」を教えてくれる。
素晴らしい本に出会えた。
この記事の目次
本日の読書「投資バカの思考法」
本を選んだ理由
「投資」の題名なのに、《投資に興味がない人でも、誰しもが読むに値する本》って紹介されていたので気になった。
著者:ひふみ投信 藤野英人とは?
藤野さんは、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業したファンドマネージャー。「ひふみ投信」の運用責任者。
『ファンドマネージャー』とは、投資家から集めたお金を株などで運用をおこなう人のことを言う。
その他著書:「投資家が『お金』よりも大切にしていること」
ものの見方を変えるには、「経験」を変えればいい。
ものの見方を変えるには、変に見方を変えようとするのではなく、「経験」のほうを変えてしまえばいい。経験のほとんどは、「食べたもの」と「会った人」と「読んだ本」によって形成されている。
トライアスロンは、私の価値観を大きく突き崩しました。それまでの私は、「数字、数値、成績」という、たったひとつの視点しか持っていませんでした。ですが、トライアスロンを経験したおかげで、新しい視点が増えました。
「たとえ記録がビリでも、大きな感動を手にできる」ことがわかったのです。 これまでの人生の中で自分がしてきた経験を、捨て去ることがはできません。ですが、「別の経験」をインプットすることはできます。新しい経験を自分の中に取り入れることができれば、新しい視点で物事をとらえられるようになるでしょう。
「視点をかえてみる」というのは、頭では理解できても自分の思考を変えることは難しい。
しかし、それを見事に言語化されている。
「思考」を変えるには、「経験」を変える。
ぼく自身も全くスポーツをしない人間だったが、36歳にして初めてフルマラソンに挑戦した。
言葉にはできないあらゆることが変わった。
それは経験が変わったから。
そのことがこの文章を読んでわかった。
人に「こころ」を教えるとき、言葉で「こころ」を伝えても、「経験」がないと理解ができないこともある。
その「経験」ができる環境をつくることが、人に「教える」うえで大切な要素のひとつ。
「決断しない人」は「決断をしない」という決断をしている。
「自分では物事を決められない人」や「人に頼ってしまう人」は、「自分には決断力がない」と考えていまうが、そうではありません。
「自分で物事を決められない人」は「自分で決めない」という決断をしています。
「人に頼ってしまう人」は、「人に頼る」という決断をしています。
「決断をしない」のも、その人の決断です。
「決断しない人」は、「決断をしない」という決断をしている。
そのことに気が付くことからすべてがはじまります。
ぼくは飲食業に長くいるので、アルバイトの学生と話をしていてよく感じることがある。
とか、多くの人が何が問題かというと、
何かその先でうまくいかなかった時に、言い訳として「親がいけって言ったから」「先生が勧めたから」って他責にしてしまいがち。
他責にする限り、その人に成長はない。
そこには、本当は「『親がいけって言ったところ』を行くと自分が決断した」、「『先生が勧めたところ』に行くと自分が決断した」。
そこに気がつかない人は、おなじことを人生で何度も繰り返している。
リスクを最小化させるのは、好奇心の多さ
投資における「リスク」とは、「変動すること(変動性)」「リスク=変動」
多くの人が、「変動の小さい人生」を探していて、起業や投資などの不確実性に賭けることは、「悪」と考えがち
「今いるところに留まるのが安心で、安全だ」と思いこむ人たち。
行動しないと、何も変わらない。
「行動しない」人たちにとっては、「行動する」人を見つけると「行動する」ことによって、自分たちの状況が変化させられてしまうことがこわい。だから、「行動する」人たちを攻撃する。
リスクを最小化させるのは、好奇心の多さである。
好奇心の少ない人ほど、リスクを恐れます。
世の中に関心が希薄な人ほど、リスクをおそれます。
「リスクを少なくするには?」のぼくの回答の参考にできた。
好奇心さえあれば、いろんなことに学ぶことも、経験することも億劫にならないから。
いろんなことに興味をもてれば、いろんなことに挑戦できる。
ひとつのことが例えダメだったとしても、他のことができる。
これがリスク分散であり、リスクを最小化するという考え。
確かに、不平不満や批判・批評ばかりする人たちは、リスクをおそれている人が多い。
彼らの原因のキーワードが、『好奇心』だったんだ。
人の教育において、『好奇心』はキーワードだ。
違う選択が新しい自分をつくる。
違う選択をしなければ、「今日」がずっと続くだけ。
昨日までの選択の結果が、今日の自分をつくっています。だとするならば、今までと違う選択をしたり、選択の数を増やしたり、選択の質を変えないかぎり、自分を変えることはできません。
「自分を変えたい」って思っている人へのメッセージ。
「自分を変えたい」って心で思っても、「行動」を変えないと何も変わらない。
日々成長するために、日々新しい選択をすることを意識したい。
まとめ「投資バカの思考法」
会社の価値は、会社を取り巻くすべての人たちの思惑と行動で成り立っています。ですから、安定した投資家として勝つためには、「人間に対する理解」が不可欠
この本は、「投資の本」として勉強になるが、それ以上に「 人 」の勉強になる。
「お金」を投資するときには、様々なことを検討して「投資」をする。
しかし、「時間」の投資に関しては、意識せずに「投資」してしまっていることが多い。
時間=命
「時間」の投資を意識したい。
その為にも、「投資」について今日の本で、どのように考えるのか理解ができた。
「投資」とは、「人」を学ぶこと。
最後に、
この本は、メモを取った時にビックリするくらいの量になったくらい、たいせつなメッセージが含まれている。
書評をかくときも、どこにスポットをあててかくか悩んだくらい内容が濃い本だ。
ぜひ、たくさんの人に読んでもらいたい良書だ。
オススメ度★★★★★
この本を読んで、ぼくは「投資」が好きになった。